雑記12

 

もう二十数年東京で暮らしている。

 

が、免許は持っていないので移動は基本電車。

そんなわけで、道路にはあまり詳しくない。

 

特に高校生までは行動範囲もだいぶ限られていたため、聞いたことはあるが行ったことはないなんて場所が今よりもたくさんあった。

まあ今もたくさんあるけど。

 

 

大学に上がってから、特に就活時代は色んな街に行った。そして、帰りに時間の余裕があれば、最寄りへ帰りやすい駅までよく歩いたりもしていた。

20分くらいまでなら許容範囲。例えば新宿御苑前から新宿まで。池尻大橋から渋谷まで。青山一丁目から赤坂見附まで。

 

 

のんびりと街を眺めながら歩く。

もう家に帰るだけだから、急かされる理由もない。

 

しばらく続いた見慣れない景色が、見知った街並みに変わった時、ああ本当に道って街と街を繋いでるんだなあなんて、ふと思った。

 

電車で移動するというのは、街と街の間をワープしているような感覚だったのだと、その時初めて自覚した。電車という宇宙船に乗って、それぞれの星へと移動する。その星と星の間は特に何も無い宇宙空間。

星を渡り歩くために私達は電車に乗る。

 

でもそれは違った。街は星ではなかった。その間にはちゃんと道があって街があって繋がっていて、何も無い空間なんかじゃなかった。

文字通りの、地続き。

 

そんなことを考えながら、今も時間があれば知らない街を歩いたりする。のんびりと。