雑記11

 

小さい頃は純粋だった、大人になって汚れてしまった なんてよく言うけど。それは少し違う気がする。と、私は思う。

 

私は、感情というのは箱とか引き出しとかファイルみたいなものだと思っている。

成長と共に感情を学び、箱が増えていくのだ。

 

感情を知り箱ができると、以後似たような感情を抱いた出来事(後に 記憶 や 思い出 と名前を変える)がそれぞれの箱に収納されていく。そんなイメージ。

 

小さい子供が純粋に見えるのは、箱の数がまだ少なくて、すっきりしているように感じられるからだと思う。

 

多くの人はある程度の年齢までいくと大体の箱が揃い、新たに増えることはなかなかない。生きているうちで色々な出来事があるが、感情ごとにファイリングするとその種類としては数えられる程度になる。そんなものだ。

 

大体の感情は経験した。そう思っていた。

 

 

 

でも、私に新しい感情の箱を作ってくれた2組のバンドがいた。

 

 

GOOD ON THE REEL と plenty

 

 

どちらも初めてライブを見た時のことだった。

 

plentyの時は、正体のわからない思いで胸がいっぱいになった。それは多分歓びや悲しみや切なさなどたくさんの感情が混ざったもので、どれかが特に強いというわけでもなくどれもが目一杯に引っ張り出されて、心を埋め尽くしていた。あれほど『満たされている』という表現がぴったりの状況は初めてだった。

 

GOTRの時は、『生きたい』という言葉がどこかからふわっと湧き出してきた。『もう終わりにしたい』『消えてしまいたい』そんな思いは幾度となく抱いてきたのに。生まれて初めて、でもそう思えないほど自然に浮かんできた思いだった。それこそどの曲の、どの言葉を聴いた時なのかも思い出せないくらいに。

 

 

どちらも忘れられない瞬間で、どちらのバンドも私にとってとても大事な存在。

 

 

だけど一方は、もうすぐ終わりを迎える。

 

 

かつてGOTRから『生きたい』という思いをもらった場所で、私は何を思うのだろう。